
① 減税ポピュリズムの構造的リスク
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「減税すれば景気が良くなる」「減税すれば庶民の生活が楽になる」──こうした主張は、国民とって魅力的に聞こえる
実際、選挙のたびに繰り返される「減税」の主張は、生活の苦しさを実感している多くの人に刺さりやすい
でも減税ポピュリズムには、注意すべき構造的なリスクが隠れてる
まず確認しておきたいのは、日本の税率はそもそもそれほど高くないという事実
所得税の実効税率は累進課税で高所得者ほど高くなるものの、多くの国民にとって負担率は20%台であり、主要先進国と比較しても突出して高いわけではない
加えて、消費税も10%と、欧州諸国(20~25%)に比べればむしろ低い水準にとどまっている
国民負担率比較

所得階層別の負担比較(赤枠が中央値・平均値の分布領域)

つまり、もともとの税率が低い以上、そこからさらに減税しても、家計が感じる可処分所得の増加は限定的で、一方、国家財政にとってはその「限定的な減税」が大きな税収減として跳ね返る
たとえば、ある国で所得税率が50%のとき、10%の減税をすれば納税者の手取りは20%増加するが、税収は20%減る
ところが、税率が30%の国で同じ10%の減税を行っても、納税者の手取りは約14%しか増えないのに、国家の税収は33%も減ってしまう。これは、税率が低いほど「減税効率」が悪くなることを意味する
それでも減税を訴える政党が支持を集めるのは、目先の負担感に応えようとするポピュリズムの表れ
でも、この減税の代償として何が起きるのかを、ワイらは冷静に見極める必要がある
減税による税収減を国債で補えば、将来的な財政悪化のリスクは当然高まる
そして、そのツケは巡り巡って再増税や社会保険料の引き上げ、あるいは福祉サービスの削減という形で国民に返ってくる